2022/12/25 日曜日

■ アドレスV125S メーター液晶修理

Filed under: バイク — inor @ 21:36:59


数年前から表示がうすくなって見えなくなってきた液晶メーターが去年の夏頃から最近にかけてほぼ見えなくなってしまい、さすがにガソリン残量が見えないのはやばいなと思ったので修理しました。
この写真は何ヶ月か前のもので、いまはもうほぼ見えなくなってしまっています。
時計とかトリップはまあ緊急性はないんですが、ガソリンはあかん。田舎でガス欠とか死活問題よ。トリップかガソリンはどっちか見えてないとねえ。

液晶が見えなくなる症状はアドレスV125Sではメジャーな症状みたいで、気になりだした頃から修理の仕方は調べていてやり方自体は把握していましたが、それがまためんどくさい。

修理に必要なことは液晶部分を外して劣化した偏光シートを交換するだけなんだけど、その変更シートが張り付いた液晶本体を取り外すのがこれまたクソめんどくさい手順だ…。というわけで始めるまでかなりの時間を要しましたが半日がかりで治しました。

車体からメーターを外すのまではハンドル周りのカウルとかだけを外せばいいだけなのでそんなに手間ではなくすぐとれます。


メーターを分解する時に、盤面を固定しているネジのうち一つが固すぎてなめてしまい、しょうがないので養生してネジザウルスに登場願いしました。

メーターの針も壊さないようにてこの要領でじりじり外しました。 メーターのはりは手で動かすと0キロのところで止まるようになっているので、組み付けるときは仮止めした後0キロのところで止まるように滑らせてから押し込むといいです。

液晶本体と基盤が見えたらここからが本番。液晶につながっているハンダを全部除去して液晶をはずさないと問題の偏光版がとれません。


いつもはハンダ吸い取りは編みワイヤーを使っているのですが、今回はすっぽんを新調して挑みました。
すっぽんは昔使ってみて全然うまく吸えなかったり自分のバネの力で壊れたことがあったのでいい印象を持っていなくてその後新しく買うこともなく持っていませんでした。
今回ははんだごてメーカーのちゃんと評判もいいすっぽんにしたので大丈夫なはず。


半田ゴテをあててハンダを溶かしてすっぽんの口をつけリリースボタンを押すとバコッと引っ張られシュポッと吸えるわけですが、今回のようなハンダ間隔が細かめの基盤だと口が遠くなってスルーホールの中のものまでは一気に吸えず、少し残っていて端子がまだ外れないという状態でなんどもやったり端子を動かしながらやらないと抜ける様態にはならなかったので、端子をグラグラ動かしながら吸ったりして基盤から取り外せるようになるまでかなり時間がかかりました。
こういうのって電動式の吸い取り機があるとあっというまに終わるんだろうなあ…。と思いながらやってました。


地道な作業の末に液晶がやっと外せて、偏光シートの除去なのですがこれもまたなかなか剥がれないというか、きっかけとなる端っこがとれない。
本体に傷をつけないように爪やカーボンスクレーパーでやりましたが、本体はガラスだからよほどヘマをしない限りは傷はつかないのでカッターで削げば簡単だったかも。
少しめくれたらジッポーオイルやパークリをたらしてスクレーパーで剥がしていきましたが、手で引っ張ったほうがシートの方に粘着が行ったりしてきれいに取れた可能性もある。


難関は続きこの偏光板の粘着ノリがまーーーーとれない。シールはがしの常套手段のシールはがし液、ジッポーオイル、パーツクリーナはほぼ歯が立たず。
しょうがないからあんまり使いたくないけどアセトンを使うかーと使ったけどこれでもほっとんどとれない。

※アセトンを使うときはちゃんと手袋をし対溶剤マスクをしました。パーツクリーナーとかはそれほど気にしないけどラッカーとかの油性塗料とかアセトンとかにはちゃんと使いたい。

今回の場合は溶剤などを染み込ませた布を強めにあててこするのが一番でしたが、強い溶剤を使わずとも木のヘラとか割り箸に布を巻き付けてこするのが良かったのかもしれないなと後半思いました。
裏側のベタベタを除去するために溶剤入りの不織布でゴシゴシやってピンをまきこんで曲げてしまったり、なかなか大変でした。
アクリルとかの固めの樹脂をスクレーパーにしてこすったりとかもよかったかも。
なめてかかってたから苦労したのでどうすると簡単なのか後でよく調べよう。

ベタベタを除去しちゃえばもう気分的には80%作業完了です。


あとは偏光板を切り出してあてがってはめこみます。

純正はメーターに対して45度の角度で光が通るように貼り付けられていますが、これはたぶん偏光サングラスとかをしている場合でも見えるようにですね。
しかしめんどくさいので縦横普通に使います。

裏面と全面の偏光版は角度によってよく見えたり真っ黒になったりします。基本的には一番透明に見える角度で使うのですが、真っ黒のところで使うと白黒が反転したかっこいい液晶になります。

今回はアーテックの実験用偏光板をつかいました。2枚入っていますが縦横で使う分には1枚でも十分に足ります。粘着もないので扱いやすいです。

ちと誤算がありまして、これ厚いです。液晶を適正にぱっちん爪まで取り付けると、背面ぎっちぎちです。次回また偏光版がだめになったときのためにハンダを取らずとも偏光版だけ横から取れるようにケースを加工したんですが、これかなり頑張らないととれないかもってくらいギチギチになリました。

ほとんどの人が背面偏光盤の裏に反射層の代わりに写真用紙などの紙を挟むようですが、ぎちぎちだったのと拡散板があったので今回はそれも省きました。
組み付けてから思ったけど、あの反射層ってもしかして拡散板を日光の紫外線から保護するため??? 変色してなかったもんなあ。昼間に液晶を見やすくするための補助だと思ってたけど違うかも。

裏面偏光版がだめになってるけど拡散板はなんともないので

まあ次にだめになったらバイクごと乗り換え時かな?とも思ってるのでいいか?


前面のシートは液晶側につけずにメーターパネルの背面に3Mのテープで貼りました。
これも組み終わってから思ったけど、夏の日差しで熱せられたら剥がれたりするかも?

液晶をセットして基盤を戻す時、おそらく足がちゃんと揃っていなくて苦労するかと思いますが、ピンセットで地道に合わせましょう。無理にココダ!とぐいっと押すと足曲がります。

はんだ付けをしてネジ止めして、メーターの針ももとに戻して車体に繋いでみて動作確認します。大丈夫そうなら成功です。


ここのとこちゃんと見えていなかった液晶メーターの内容が新車のようによく見えて感動します。


夜もバッチリ。


一点ちょっと残念になったのは、平面接触により一部色が変わる部分が出てしまったことですね。これが出ないように表側のシートの反りの向きを変えて貼り付けたんだけど結局は組み付け時に押し付けられて出てしまいました。これが出ないようにするには粘液で接着してしまうか、逆に絶対に密着しないようにするか

あとは長持ちさせるために紫外線と赤外線をふせげるようにメーターカバーにフィルムかシェードをなんとかつけたい感じ。

ちなみにヤフオクとかで1万円くらいだったかな? カスタマイズしつつの修理を請け負ってくださる方がいるのでそちらに頼んだほうが自分でやるよりきれいに仕上がりそうです。

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