■ HiKOKI 刈払機 CG36DCのこと
HiKOKIの3代目36V刈払機CG36DCを買ったのでちょっと感想を。
これ > コードレス刈払機 CG36DC
今まで使用していた刈払機は親の代から使っている30年ものくらいのタナカ?のたぶん23cc刈払機。(古すぎてネット上にもメーカー資料がない)
去年クイックティラーをいう機械を使うためにギアケースをはずしたら粘土みたいなのがすごい落ちてきたのでなんだこれ???と思ったけどたぶんクラッチシューの粉。結構詰まっていたのでだいぶ削れているはず。もしかしたらもうシューの部分はなくて金属だけでこすれているかも。
分解してメンテナンスしようと思ったものの、これに使える交換パーツとかはネット通販やホームセンターに売ってなくてメーカーに注文しないと手に入らないし、燃料タンクのパッキンが弱ってしまい燃料漏れを起こしたときもパーツの入手先がわからず大変な思いをしました。
まだエンジンも調子良くてかかりもいいし普通に草は刈れるのですが、ハンドルの付け根が緩んできて締め込んでもずれてしまったり、最近は2枚刃とか耕運機風ユニットのクイックティラーとかを使って負荷がかかっていそうなので、本格的に壊れる前に新調しなきゃなあと次は2ストか4ストで悩んでいたところ、マキタの電動のレビューなどでもプロからもだいぶ使えるようになってきたとのことで、じゃあうちの電動工具はハイコーキだからハイコーキのにするかと考えてたあたりで3世代代目のこれが出たのでこれにしました。 (2代目まではレビューも少なく、2枚刃とかシュレッダーブレードを使おうと思うとちょっとパワー不足の懸念があった)
今回は本体だけ買って、バッテリーも工具で使う2.5Aの他に4Aのものを安いときに買って用意しました。 4Aを用意したのは正解でした。
■ 付属品について。
・付属のチップソー
よく切れるので文句なし。
でも何回かコンクリとか大きな石にあたったらやっぱりなまったかも。
・付属のベルト
同等品を持っているので使ってないのでわからないけど、パッチンフックと別にタカギとかの社外品にもあるバーを引き抜くだけですぐに本体から外せるタイプの2段バックルタイプなので楽。(同じタイプを使用していたので旧機種から付け替えた。)
空調服の中にショルダーベルトをいれているのでベルトと本体がすぐ別れる仕組みになってないとめんどくさいんですよ。
・付属の飛散防止カバー
チップソー用の小さいものなので、もさーっと背の高くなった草を刈るとすぐ詰まるしナイロンコードを使うには小さすぎるので交換推奨。
廻り止めとかがついていて専用品らしくしっかりしている作りではあるのですが、すぐ外してしまいました。
チップソーしか使わず、背の高い草を刈らないなら問題なし。でもそんなことある?
私は飛散防止カバーに暖簾がついているタイプのカバーを好んで使っていましたが、今回はやすい暖簾なしの大きなものにしてみました。あんまり問題がなかったですが、下の部分がいつも使っていた物より長かったので畔の下の方を刈ろうとした時にひっかかったりして自由度が下がった気がしました。
オプションのカバーは狩り部から離して取り付けると背の高くなった草をバリバリ切っても全く詰まらないし刈った草がすぐ飛ぶおかげで、絡まり防止刃とかを使わなくてもめったに絡まないです。
純正カバーのいいところは滑ってころんでつま先とかがそっちに行っちゃったときの怪我防止や軽減にはよさそうです。
■ バッテリー持ちと刃の使い分けについて。
メーカーの仕様によると各モードごとの回転数と稼働時間が以下の感じ。
BSL36B18X 4.0Ah を使用した場合。
エコ 3,000min 約 115分 (弱)
オート 4,700min 約 50分 (中)
パワー 6,000min 約 27分 (強)
このバッテリーがだいたい市価 17000~22000円。 500回くらいは充電できると思うが実際は年々性能は下がり続けて買い替えたくなるはず。(保証は2年か1500回充電まで)
大体同じ稼働時間でガソリンなら500~1000mlくらいかもうちょい使うかな? リッター150円前後。(混合用2stオイルは必要量的に高いものでもないので考えないこととする。)
業務使用ではなくて家庭使用だと数十回しか使わないうちに数年過ぎてバッテリーがへたると思います。10年20年と使えるかを考えると電気物は期待しないほうがいいです。
※ ガソリンも農閑期とか年に数回しかつかわないとかで使用頻度が少ないならフューエルワンとかをちょっと混ぜとくと使い切り運転を忘れてもキャブが固着しにくくなります。
・チップソー
純正の4Aのマルチボルトバッテリーを使用し、エコ運転で1時間位草刈りをしてメモリが4から2に。だいたい仕様通り。
エコモードで済むなら思ってたより余裕がありました。
草が多くなってきたり刃が悪くなってくるとオート以上にしないと厳しいです。
・ナイロンコード
エコモードでも柔らかい草やツタを刈るには大丈夫でした。
使っているのはマキタのフリーローラー付4本出カッタに2.4mmコードを一本刺して片側二本出しにし、金属系の刃を使っているときよりもゆっくりめに振って端を当てるようにしての際刈りや、上の方の種だけ未熟なうちに刈り落とすみたいな使い方をしています。
ナイロンコードはだいたい6000回転からの案内になっているのでパワーモードが必要かと思っていたし、太い草を根っこの方からバキバキに刈りたい場合は確かにオートやパワーモードにしないと駄目です。
しかしだいぶ茂ってしまっている場合は二枚刃とかで粉砕しながらじゃないとどのみち作業効率が悪いのでナイロンコードは障害物やポリ波板のあるところの仕上げの際刈り専用みたいに使っています。
オレゴンとかのぶっとい強いコードでバリバリやるならパワーモードでぶん回さないとだめそうな気がする。
・305mmの金属二枚刃
茂みになっていたり膝丈以上に伸びたような大量の草を粉砕しながらの作業はさすがにオート以上じゃないとまともに使えませんが、エンジン機でやっていたのと同じようにできているのでパワー不足は今のところ感じません。
※ 255mmのほうが負荷的には最適なのかもしれないけど、305mmの遠心力を利用したほうがいい気がする。
バッテリーの持ちはやはりエコより短くなるので、複数バッテリーがないとやっぱりだめです。この辺の継続作業時間やコスト感はどうしたってガソリンには敵いませんね。
刈っている時に草がありすぎるところなどは自動でパワーモードになったりしますが、パワーモードにならないように振る速度などは変えたほうが気持ち的にいい感じがします。
オートから自動でパワーモードになったときの負荷が終わった場合は自動で中回転に戻るのですが場合は、パワーモードで回っている時間が結構長く感じます。
それと刃が止まるようなほどの負荷がすごい場合には保護機能で停止します。
■ 使ってみてイマイチだなーと思った点
・まずバッテリーの持ちとコストの高さ。
すでに電動工具やバッテリーを持っているならともかく、刈払機新規購入でバッテリーごと揃えるなら普通にガソリン機を買ったほうがやすいし突然死も無いのでいい気はします。
バッテリーは値段の割に突然死をしたり、扱いが悪いと1~2年で弱ったりするので割高すぎます。 (ハイコーキーはバッテリー2年か充電1500回までの保証あり。でもバッテリーは使用してもしなくても劣化する。)
使用後はだいぶ熱を持っているので、熱保護が働いてすぐに充電に移行できません。2つのバッテリーをローテーションで使うとかだと使用後に即座に充電ができないので冷却休憩が必要になります。機械の特性上大電流が流れっぱなしですし、日の当たらない夕方作業でもそうなるのでかなり発熱してるみたいです。
夏季は人もちょこちょこ休憩しないと危ないのでいいっちゃあいいんですがちょっと時間がもったいない感じがする。
なので長時間刈りたい場合は草刈り中もバッテリーを冷やす追加ファンがほしいかも。 夏季の日中はバッテリーとモーター部に日よけになるカバーも付けたいかもしれない。
ハンドファンを取り付けるのが手っ取り早いかな?
古い刈払機のアクセルはレバー式で、安全ブレーキとかも無い時代のものなのでアクセル開度を決めたらもう基本的には触らなくても良くて好きな感じにハンドル持てたんだけど、今どきのトリガータイプは作業時間が長いと案外指が疲れます。あとループハンドルにすればよかったかも。買うとき結構悩んだけど結局使い慣れたUハンドルにしたものの、ハンドルのてっぺんに手のひらおいて楽な姿勢で作業ができないから意味なかったかも。 (キックバックの心配がないところは釣りベルトと手のひらと腰だけでバランスとって振ってた)
ループハンドルなら収納時も小さいし、肩紐を使わなくても持ち出せますからちょっと使いたいときとかいいですよね。もし次買うときは絶対ループだわ。
購入前に電子スイッチとハンドルの交換で変更ができるかなと調べてみたけどダメそうでした。業務用に耐えるくらいの強度と防水性とかの問題もあるからかもしれない。
ハンドルは左右で分割式になっていて、違う角度で固定できるのは好みに合わせられるからいいかも。自分にちょうどいい角度にすることでトリガーとか手首の疲れはだいぶ変わりました。最初に疲れると書いたものの、角度をちゃんと自分に合わせれば気にならなくなります。
・刃の固定ネジが10mmなところ
シャフトなどが8mmとかのより丈夫でいいんでしょうけど今まで持っていた刈払い機用の一般汎用工具が使えなかったり、社外品に10mm用の位置合わせワッシャーが入っていなかったり8mmまでしか穴が空いていなかったりで互換性がちょっと低い気がする。(リーマーで穴を広げればどうでもいい話。)
殆どの製品のセンター出しはシャフトじゃなくてギアケースのほうの段付き穴で合わせるからほぼ問題がないですが、絡まり防止小刃とかを使いたい場合はあれが段付き部分を専有してしまうのでちょっと困るときがあります。
しかしもう絡まり防止パーツとか使ってないし、10mm非対応パーツも使ってないからいいか…。という些細な問題です。
それと標準で緩み止め付きのナットがついていて、そのへんは気を使ってるなーとか思ったり。
・イマイチと言うか最近のを知らないだけかもしれないが
停止時に刃を回すとなんか抵抗感付きでガラガラいうんだけどこういうもんなのかなあ?マキタのやつの動画を見ていたら同じような音が出ていたし。ブレーキとかクラッチの仕組みかな?
・汚れに弱そう
汚れた環境でのバッテリー交換で端子にゴミがつかないかちょっと気を使うし、水に濡らしたらヤバそう感が強い。
あとバッテリーを外した状態で刃の交換で逆さにすると端子周りにゴミつきそう。 そういえばループハンドルだと逆さにしたとき自力安定しないのか。
エンジン機はエアクリと燃料蓋を死守したらいいかなくらいの気持ち。
・バッテリーが外れない時がある(追記 2024/09/21)
純正バッテリーを使っているのですが、取り外しつまみを正しく押し込んでいてもバッテリーがはずれないことが有りました。
雨が降ってきたときだったので、あまりに外れないので一旦そのまま仕舞おうとシャフトとバッテリーを持って持ち上げてちょっとしたら外れて本体が地面にガッとあたったことがあって焦りました。その不意に外れた時は取り外しボタンは押さずに持っていた気がするんですけどね。さすがに移動のために持ち上げる時にバッテリーの両ボタンを押したまま持ち上げるとは自分でも思えないし。
この取り外せない症状は他の工具では出たことがないんですが、ハイコーキのバッテリーは爪の状態によっては取り外しボタンを押し込んでいても爪が引っかかってることがありそうです。しかもボタン側からのロックは外れてるかも。そういう時は一度バッテリーを押し込むと解除できるっぽいこともわかりました。
収納時とかにもなんどか手が滑って落としたことがあるので本体最後部に落下の衝撃を緩和するバンパーほしいかも。 自分で作るか。
■ 使ってみて良いなーと思った点
・まず軽さ。
バッテリーが重いものの、それでもエンジンと燃料よりだいぶ軽く感じます。バッテリーを外すとほんとに軽い。
・混合ガソリンを作らなくていい。
これが地味にめんどくさかった。
混合容器も便利なようでオイル計量部分のオイルがガソリンとなかなか混ざらなかったり、混ぜるために容器を様々な角度で振りたいのに蓋から漏れまくったりするのばっかりだったり。気をつけないと手や服が汚れるし。蚊に刺されるし。
まあ充電も作業前に忘れてたとか、持っていくのが重いとか、現場で盗まれると被害額がきついとか、充電しといたバッテリーが空になってるとかがあるとめんどくさいですけど。
・音が静かめ。
2stエンジンよりはかなり静かなので早朝とか暮れの時間帯に民家の近くの作業でもそんなに音が響き渡らない。 (パワーモードだとさすがにうるさい。)
・ちゃんとパワーがあった。
電動は芝刈り用に買ったブラックアンドデッカーのトリマーワゴンの18Vのものを持っているのですが、面積のある草刈りに使うにははっきりとパワー不足です。
ちょっと芝を刈るとか際刈りをするにはいいのですが、刈れるペースが遅すぎです。
心配だったけどさすが36Vのブラシレスモーター。パワーが有ってよかった。
・修理や補修パーツ
現行機なので修理とか補修パーツが大丈夫そう。
もっと欲を言えばUハンドルとループハンドル用のスイッチ部分がコンパチだとよかった。
・排気がない
排気の白煙や匂い、熱気がないです。
・シーズンオフのキャブを空にする必要がない
キャブのガソリンの固着を防ぐための儀式が必要ありません。
フューエルワンとかを添加するとほとんどしなくても大丈夫になるものの、やっぱり固着は心配ですよね。
■ 現在の感想
今現在の感想としては、使い勝手もいいし、ちゃんと刈れるしで高かったけど買ってよかった気味の気持ちです。
ただ他の人に勧めるかというとまだちょっと難しいかも。ハイコーキのマルチボルト電動工具を持っているか、エンジンの刈払い機を持っているかでだいぶ変わります。
マキタで揃えている人ならもちろんマキタのがいいだろうし。エンジン機を持っていない場合は先にエンジン機を買ったほうがいい気がしますし。
騒音とかに配慮しないとならないならエンジンは避けて電動のみというのは有りだと思います。
いいものだとは思うけど新しい物好きか、使ってみたいの気持ちが強い人向けです。
2024/7/31 現在 \37,395 バッテリーなし
HiKOKI(ハイコーキ) 36V 充電式 草刈り機 刈払い機 両手ハンドル仕様 電池・充電器付き CG36DC(WPZ)
2024/7/31 現在 \53,333 バッテリーつき
HiKOKI(ハイコーキ) 第2世代マルチボルトバッテリー BSL36B18X 36V 4.0Ah/18V 8.0Ah 0037-9243
バッテリー単体。Bluetoothは対応工具がない場合はあってもなくても良い。BT版はスマホとつなげて名前がつけられるので盗難時に自分のだと証明できる可能性がある。
2024/7/31 現在 \17,177
高儀(Takagi) EARTH MAN 斬丸 草刈用 二枚刃 305mm 2枚入り
ナイロンより粉砕力も高くて便利で切れるけど危なめ
2024/7/31 現在 \1,410
北村製作所 刈払機用安定板 ジズライザーZAT-H20A レッド
つけると楽。下の小さいやつでもいい。
2024/7/31 現在 \953
北村製作所 ジズライザー フィット60 ZAT-H20A60 レッド
2枚刃や斬丸ツインブレードとかだとこの小さいやつがはみ出ないのでちょうどいい
2024/7/31 現在 \1,133
マキタ フリーローラー付4本出カッタ 取付可能コード径2.0~3.5mm A-51091
ワイヤーの出し方が自分で調整できて良いです。キャップの取り外し用に要マイナスドライバー。
2024/7/31 現在 \2,388
高儀(Takagi) 斬丸 草刈用 ナイロンコード 六角星型 2.4mm×12m
マキタのやつにこれつけてます。あらかじめニッパーで何本か切っておくとよいです。
2024/7/31 現在 \1,071
山善 刈払機用 フルオートナイロンカッター 全自動式 静音コード付き ほぼ全ての国内エンジン式刈払機対応 GA-01
手差しがめんどくさい人はこれ 低速で使ってるとちゃんと出ないかも?
2024/7/31 現在 \2,082
セフティー3 草刈機 刈払機用 防災面 メッシュ KB-13
大げさですが曇りませんし顔全部ガードできます。細かい粒が貫通してくることもあるので汚れてもいいメガネを併用。
2024/7/31 現在 \1,608
セフティー3 刈払機用 飛散防止カバー ワイドガード KB-40
ナイロンワイヤー、二枚刃とかを使うにはこういうのが必要。 高いですが暖簾がついているタイプもよいです。
2024/7/31 現在 \1,185
高儀(Takagi) EARTH MAN 草刈用 ワンタッチメッシュエプロン フリーサイズ【夏場も快適】【ワンタッチ脱着】
首ヒモをかけずに腰止めだけでもつかえます。
2024/7/31 現在 \936
TrackBack URL :
Comments (0)